
【導入事例1】日本の大手製薬会社様
API製造プロセスの革新~テイラー渦流による精密な核生成・結晶粒子径制御の実現と、戦略的共同開発~
【Background:既存プロセスの限界と技術課題】
当該製薬会社様では、API(医薬品原薬)製造において、核生成の均一化と精密な結晶粒子径制御という、品質(CQAs)に直結する高度な技術課題を抱えておられました。 従来の攪拌槽型(バッチ)反応器では、局所的な過飽和度の不均一性を排除しきれず、スケーリング時の品質再現性が課題となっていました。プロセス革新を実現するため、既存の枠組みを超えた新たなフロー合成・連続結晶化技術を模索されていました。
【Action:コロナ禍における迅速な実証試験とプロトコル構築】
パンデミックによる物理的制約下においても、当該製薬会社様は当社の技術ポテンシャルを高く評価され、実機による実地評価を断行されました。 当社は、お客様のターゲットプロファイルに基づき、テイラー渦流を最適化したサンプルテスト・プロトコルを迅速に構築。実証試験において、従来プロセスを凌駕する粒度分布のシャープさと、高い再現性をデータで証明したことで、技術選定における確固たる信頼を獲得しました。
【Why Us?:選定の決め手は「装置性能」と「プロセス開発能力」】
複数の競合技術と比較検討される中で、最終的に当社が選ばれた理由は以下の3点に集約されます。
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卓越した混合性能: 高い剪断力と均一な混合場により、ミクロ混合速度を劇的に向上させ、理想的な核生成環境を実現。
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プロセス開発の伴走型支援: 単なる装置サプライヤーとしてではなく、初期検討からスケールアップ、GMP対応を見据えたプロセス最適化までを共に設計する技術支援体制。
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グローバルな導入実績とコスト効率: 世界各国の製薬企業での採用実績に基づく知見と、高い投資対効果(ROI)。
【Results & Future:戦略的パートナーシップによる次世代製造へ】
今回の導入は、単なる設備の入れ替えに留まりません。当該製薬会社様のプロセス安定化と品質競争力を支える「戦略的パートナーシップ」の端緒となりました。 現在、両社はさらなるプロセス最適化と、連続生産技術(CM)への応用を見据えた共同開発を推進しています。当社の技術は、次世代の医薬品製造における生産性向上と、技術の高度化に貢献し続けます。
【導入事例2】アストラゼネカ株式会社様
グローバル標準への採用~世界的研究機関CMACでの実証を経て、連続生産プロセスの基幹技術へ~
【Background:グローバル市場浸透への戦略的布石】
2019年、当社は連続製造・結晶化の分野で世界をリードする研究機関「CMAC(Continuous Manufacturing and Crystallisation)」とメンバーシップ契約を締結しました。 当社のコア技術である「テイラー渦流反応器」をCMACに提供し、産学連携の枠組みを通じて、グローバル製薬企業の実際の製造プロセスにおける厳格な技術評価を受ける道を選択しました。これは単なる装置提供ではなく、世界のトップ層が集うコミュニティにおいて、当社の技術を「次世代の標準」として検証・確立するための長期的な戦略でした。
【Action:4年にわたるデータ蓄積とコミュニティでの信頼構築】
当社は、毎年CMACで開催される「Open Day」への継続的な参加を通じ、世界中の研究者やプロセス開発の意思決定者と直接的な技術対話を重ねてきました。 約4年間にわたり、多様な化合物や運転条件下での性能データを蓄積。CMACのプラットフォーム上で第三者機関による客観的なエビデンスが示され続けたことで、当社技術の信頼性は揺るぎないものとなりました。その結果、各製薬企業の内部検討において、当社の装置が「連続生産検討における第一選択肢(The Default Choice)」となる土壌を築き上げました。
【Why Us?:アストラゼネカ社による厳格なバリデーションと評価】
2025年9月、長年にわたるCMACでの研究成果が結実し、アストラゼネカ(AstraZeneca)社への公式導入が決定しました。選定の決め手となったのは以下の要素です。
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アカデミアによる客観的エビデンス: CMACでの多年にわたる研究データが、同社の極めて高い内部基準(品質・安定性・拡張性)をクリアしたこと。
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卓越したプロセス性能: 既存手法と比較して、工程効率、バッチ間再現性、および製品品質の安定性において、定量的かつ圧倒的な優位性が認められたこと。
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グローバル・バリデーション: ビッグファーマによる採用実績そのものが、世界基準の商用生産に耐えうる技術であることの証明(Proof of Concept)となったこと。
【Results & Future:プラットフォーム化によるグローバル展開の加速】
今回の導入は、特定プロジェクトへの一時的な採用に留まりません。現在、同社内の複数部門で水平展開に向けた追加検討が進んでおり、2026年には「組織横断的な標準装置としての普及」が見込まれています。 これは、当社のテイラー渦流技術がグローバル・ビッグファーマの標準プラットフォームとして定着する重要なマイルストーンです。この成功をベンチマークとして、今後、他のグローバル製薬企業への展開を加速させ、世界の医薬品製造プロセスの革新をリードしてまいります。




















